発電機マメ知識
TRIVIA
2020.12.01
発電機の冷却方式と違い
- 発電機の性能・構造
大型発電機 非常用発電機 発電機 買取 マメ知識
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発電機は用途・設置場所により冷却方式が異なる

非常用発電機の冷却方式は、大きく「空冷式」と「水冷式」に分けられます。
さらに水冷式には、ラジエーター冷却方式、水槽冷却方式、クーリングタワー冷却方式、放水冷却方式などがあり、発電機の出力容量や用途、設置環境によって採用される方式が異なります。
本記事では、それぞれの冷却方式の仕組みとメリット・デメリット、メンテナンス上の注意点、さらに中古発電機としてのリユース価値との関係まで、発電機専門会社の実務経験をもとに解説します。
発電機・非常用発電機の冷却方式は空冷方式と水冷方式の2つあります
| 冷却方式 | 主な特徴 | 採用される設備の傾向 | 主な注意点 |
|---|---|---|---|
| 空冷式 | ファンによる風でエンジンを冷却 | 主に小容量の発電機 | 大容量・長時間運転には適用範囲が限られる |
| ラジエーター式 | 冷却水をラジエーターで冷却・循環 | 非常用発電機、可搬型発電機など | LLC管理、ラジエーターの腐食・目詰まり、吸排気計画 |
| 水槽式 | 別置き水槽を利用して冷却水を循環 | 建屋内の大型非常用発電設備など | 水槽・配管の維持管理、設置スペース |
| クーリングタワー式 | 冷却塔で冷却水の熱を放出 | 大容量設備など | 冷却塔・配管など付帯設備の維持管理 |
| 放水式 | 水源から冷却水を供給し排水 | 設置条件により採用 | 災害時を含む水源の確保 |
それぞれの方式を詳しく見ていきます。
発電機・非常用発電機の空冷方式とは
空冷方式は、ファンによる風でエンジンの熱を外部へ逃がす仕組みです。
構造を簡素化しやすいため、主に小容量の発電機で採用されています。一方、大容量の発電設備では必要な冷却能力を確保するため、水冷方式が一般的です。
空冷式発電機のメリット
冷却系統に冷却水を使わないため、構造が比較的シンプルで、メンテナンスの簡素化や維持管理費用の抑制を図りやすい点がメリットです。
空冷式発電機のデメリット
一般に水冷方式より冷却能力の確保に制約があるため、大容量設備や長時間運転を想定する設備では適用範囲が限られます。ただし、連続運転の可否や許容時間は機種・容量・周囲温度・設計条件によって異なるため、メーカー仕様の確認が必要です。
発電機・非常用発電機の水冷方式とは
水冷方式では、真水または防錆剤・不凍液を含むロングライフクーラント(LLC)などの冷却水を用いてエンジンを冷却します。
水冷式は、エンジン内部を循環する冷却水によって熱を回収し、その熱をどのような設備で外部へ逃がすかによって方式が分かれます。
代表的な方式は次のとおりです。
・ラジエーター冷却方式
・水槽冷却方式
・クーリングタワー冷却方式
・放水冷却方式
発電機本体だけでなく、建物側の給排水設備、吸排気条件、設置スペースなどを含めて冷却方式が選定されています。
水冷方式は設置場所や使用用途により種類がわかれる
放水冷却方式の発電機とは
放水冷却方式は、水源から冷却水を供給してエンジンの熱を回収し、熱を回収した水を循環させずに排水する方式です。
建屋内や地下室などの限られた設置スペースで、ラジエーターや別置き水槽の設置が難しい場合などに採用されることがあります。
放水冷却方式発電機のメリット
ラジエーターや貯水タンクなどの付帯機器を減らせる場合があり、設置スペースを抑えやすい点が特徴です。
放水冷却方式発電機のデメリット
運転中は継続的な水源と排水経路が必要です。水道を利用する設備では、地震などにより停電と断水が同時に発生した場合、冷却水を確保できず運転できない可能性があります。
クーリングタワー冷却方式の発電機

クーリングタワー冷却方式の発電機とは
エンジンから熱を回収した冷却水を別置きのクーリングタワーへ循環させ、冷却塔で熱を外部へ放出した後、再びエンジン側へ戻す方式です。
1,000 kWクラスなどの大容量設備では、必要な冷却能力や設置条件に応じて、クーリングタワー式や大型水槽を用いる方式が採用されることがあります。
クーリングタワー冷却方式発電機のメリット
冷却水を循環利用するため、放水式と比べて水の消費を抑えやすい方式です。また、冷却塔を屋外に配置することで、発電機本体を建屋内の限られたスペースに設置できる場合があります。
クーリングタワー冷却方式発電機のデメリット
冷却塔、ポンプ、配管などの付帯設備が必要です。機器間の距離や建物条件によって工事内容が変わり、維持管理の対象も増えます。
水槽冷却方式の発電機

水槽冷却方式の発電機とは
エンジン冷却用の別置き水槽を設け、エンジンから熱を回収した冷却水を発電機と水槽の間で循環させる方式です。
冷却水槽方式発電機のメリット
冷却水を循環利用するため、放水式と比べて水の消費を抑えやすい点が特徴です。建物の吸排気条件によっては、ラジエーター式より発電機室のレイアウトを検討しやすい場合があります。
冷却水槽方式発電機のデメリット
水槽と配管の設置スペースが必要です。地下水槽などでは工事内容が複雑になる場合があり、水槽内部や配管を含む定期的な点検・清掃も必要です。
ラジエーター冷却方式の発電機

ラジエーター冷却方式の発電機とは
エンジンから熱を回収した冷却水をラジエーターへ送り、ファンによる風で冷やして再びエンジンへ循環させる方式です。エンジンに直結したファンでラジエーターへ送風する構成は「直結ラジエーター冷却方式」と呼ばれます。
可搬型発電機や屋外設置の非常用発電機などで広く採用され、自動車にも使われているため、比較的イメージしやすい冷却方式です。
ラジエーター冷却方式の発電機のメリット
冷却水を循環利用し、水源から独立しているため、断水時にも冷却系統を維持しやすい方式です。
ラジエーター式は冷却設備を発電機本体側にまとめやすく、別置き水槽やクーリングタワーを必要とする方式と比較して、付帯設備を簡素化できる場合があります。
ただし屋内設置では、ラジエーターファンに必要な吸気量や排熱経路を確保する必要があり、建物の構造や設置条件によって工事内容は大きく異なります。
ラジエーター冷却方式の発電機のデメリット
屋内設置では、ラジエーターの向き、必要な吸気量、排熱経路などを考慮したレイアウトとスペースの確保が必要です。また、ファンの駆動にエンジン出力の一部を使用します。
長期間LLCを交換しない場合、防錆・防食性能の低下によってラジエーターの腐食や冷却水路の詰まりが生じることがあります。粉じんが多い環境ではラジエーターコアが目詰まりしやすく、放置すると冷却能力が低下してオーバーヒートの原因になります。
既設発電機のラジエーターで確認したいポイント
長期間使用されている非常用発電機では、ラジエーター本体だけでなく冷却系統全体の状態確認が重要です。
発電機の点検・整備では、例えば次のような箇所を確認します。
・ラジエーターコアの腐食・目詰まり
・LLC(ロングライフクーラント)の劣化や汚れ
・冷却水の漏れや漏水痕
・ラジエーターホースの硬化・亀裂
・ファンベルトの劣化や張り
・ウォーターポンプの状態
・サーモスタットの作動
・冷却水路の詰まり
・負荷運転時の水温上昇
非常用発電機は、無負荷で短時間試運転しただけでは冷却能力の低下が表面化しない場合があります。
実際の停電時には長時間の連続運転が求められるため、冷却系統の劣化はオーバーヒートや運転停止につながる重要な確認項目です。
発電機 買取 の場合、ラジエーター冷却方式が最もリユース価値が高い
ラジエーター冷却方式は、エンジンと冷却系統を発電機本体側で構成しやすく、移設後の再利用を検討しやすいことから、中古発電機として評価しやすい方式のひとつです。
一方、買取価格やリユースの可否は、冷却方式だけで決まるものではありません。
当社では、次の項目を確認して発電設備としての価値を総合的に判断しています。
・メーカー
・型式
・出力容量
・製造年
・エンジンの状態
・運転時間
・冷却系統の状態
・補修部品の供給状況
・設置場所
・搬出条件
・再利用需要
水槽式やクーリングタワー式についても、発電機本体やエンジンに再利用価値が認められる場合があるため、「冷却方式が違うから買取できない」と一律には判断しません。
大型発電機・非常用発電機の売却をご検討の方へ
発電機は、冷却方式だけでなく、メーカー・型式・容量・年式・状態・設置環境などによってリユース価値が異なります。
当社では、小型ポータブル発電機ではなく、ビル・工場・病院・商業施設などに設置された大型発電機・非常用発電機を中心に、設備としての価値を確認したうえで買取・撤去をご提案しています。
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発電設備のリユースは、廃棄や資源化に伴う環境負荷を抑え、必要とされる場所で設備を長く活用する選択肢です。


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